ほとんど小説を読まない私なのですが、ぱんださん*1に薦められて読んでみました。
主人公が作中作品の「ななつのこ」の表紙に懐かしさを感じて一目惚れするところから始まるお話なのですが、私は、終始、彼女のいる時間に懐かしさを感じながらお話を読みました。それは、街の描写だったり、友だちとのじゃれあった会話だったりなのですが、自分も確かにそこにいたはずなのに、ずいぶん、遠くに来ちゃったなぁ・・・とでもいうような感じでした。
瀬尾さんが2度目に登場したとき、彼の正体がわかってしまったので、そのあとに出てきた手紙は、読んでいて恥ずかしくなってしまって、いや、私が恥ずかしくなってもしょうがないんだけど(笑)・・・でも、世界は、ちょっとした不思議だとか偶然だとかを含んでいて、けっこう面白いよね。なんて、久し振りに思って、楽しい読書のひとときでした。
- 作者: 加納朋子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/08/19
- メディア: 文庫
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*1:ぱんださんというのは、クリスマスあたりに1度登場しているのですが、今のさえの一番大切なヒトです。パンダに似ているから、ぱんださんです・・・。