古本屋さんで背表紙のタイトルだけみて「日曜日〜?」と思いながら、なんとなーく手に取ってみたら、カエターノとガルの写真、中を開くと大好きな片岡知子さんのお名前が目に飛び込んできたので、それだけでもう、レジへごー!(笑)してしまいました。レコードガイドのような(レコードに起因したひとりごと集のような)本でした。「Domingo」についての印象で「生理食塩水」っていうの、わかる気がします。でも私には「終末観」の方が近いなぁ。なんというか、知らないうちに、ゆっくりじっくりゆったりと、見えない蔦にからまれて、進む方向が変えられないような、そんな感じがするから。
冒頭のごあいさつの中に、とても共感する文章がありました。
世の中は、インターネットからの音楽配信時代を迎えようとしています。音楽をアルバム全体で聴くことから曲単位で聞くという概念に移行していくのは、時代の流れで仕方のないことですが、1枚のレコードを通して伝えられるムードのようなものまでなくなってしまうのなら、それは悲しいことだと思います。
悲しいだけかなぁ(←言葉を選んでいるだけなのだと思いますが)。私には危機です。1曲ばかりをリピートして聞くユーザーがいることなどは、別に悪いとは思わないのだけど。私は、アルバムとして聞きたい、聞く選択肢は残しておいてほしいし、作る側も、アルバムとしての空気感や物語を楽しみにしている人がいることを忘れないでいてほしいなぁと思います。
domingo―music for sunday lovers
- 作者: 堀内隆志,村主智,ケペル木村,小山雅徳,片岡知子
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 単行本
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