今年5冊目「わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)」

予備知識なしで読んだことがよかったです。主人公と一緒に世界を理解していくことができました。トミーがヘールシャムの教育について言っていた「何をいつ教えるかは全部計算されている。新しいことは、ほんとに理解できる少し前に教える。」というのが、作者から読者への伏線の張り方(単語の散りばめ方やタイミング)と同じだからなのかなって思います。だからこんなひどい境遇のお話でも、たんたんと受け入れてしまう。あとがきで訳者が読者に問いかけていた質問。エミリ先生はキャシーを使うかどうか。私は使わないと思う。使わないと思いたい。
読了日:02月15日 著者:カズオ・イシグロ

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)