今年20冊目「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)」

私も読んでみました。図書館で、順番がまわってくるまで、かなりかかりました。まだ、人気があるのですね。
私は、働く場所に対して期待がない分、どこへ行っても「こんなもんかなぁ」くらいにしか思いません。既に、麻痺しちゃっているのか麻痺させているのかすらわかりません。でも、前の職場などでも、その環境にとても悩んでいる社員の方がいたりするのをみて、一生懸命やっている人には、職場の問題というのは、とても大きなものなのだなぁというのは感じていました。
この本にある、たのしく働ける職場作りに取り組んでいる企業の事例などは、読んでいるだけでも、明るい気分になってきますね。1日の3分の1は働いているわけですから、感謝と認知にあふれた、気分のよい職場で過ごせたほうが、人生が何倍も素敵になると思いました。本の最後も、希望を持てるような感じでよかったです。

昔のように村社会をつくり、協力を強制することは難しくなった。いわゆる集団主義という形での協力関係は成り立たない。むしろ、「一人ひとりが主役になる、一人ひとりが輝いて生きていくことを支援し合う協力関係」を構築していくことが必要なのではないだろうか。一人ひとりが、自分の居場所を見つける。そのために多くの人に、自分を知ってもらう。そして、一緒に結びついていく。そうした中で、一人ひとりの存在価値がみんなに認知される。その中でお互いが困ったときには助け合い、支援し合うという基盤を共有し、感謝のフィードバックを大切にする。組織のための個人でも、個人のための組織でもない、個人と組織がともに支え合い、良い影響を与え合う、新たな協力関係をつくりだしていくことが必要なのだ。

あ、あと、交換が行われるための条件のところで「能力への信頼」と「意図への信頼」のふたつがあるというお話があって、あぁ、なるほどなぁと思いました。なので、たとえば「今、どちらを期待しているのかな」とか、ちょっと意識してみたら、自分の気持ち(そして人の気持ち)が理解しやすくなるかな?と思いました。

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)